2015年の映画「暗黒街」を見てみましたのでレビュー。
英語でのタイトル「Suburra」になります。題名のとおり、マフィアの抗争がメインとなっている内容ですが、政治家が深く絡んできているのが今風というか現実的という感じでしょうか。
制作:2015年のイタリア・フランス合作映画
監督:ステファノ・ソッリマ (Stefano Sollima)
ストーリー展開
序盤はわかりにくいです。
映画の全半は、関係してくるそれぞれの組織をバラバラに紹介で描いているので、ストーリーがよくわからず、作業をしながら見ていたのもあり、正直見るの止めようかと思いました。
ところが、冴えない感じのイベント屋セバスティアーノの父親が突然自殺した後から話が一気に進みだします。セバスティアーノの父親はロマ系(移民系)の凶悪ギャング、マンフレディに借金をしており、その取り立てなどにより自殺したものと推察されます。
※以下ネタバレ含みます。
父親が死んだことで、マンフレディは今度は息子のセバスティアーノにたかりはじめ、暴力の威圧でセバスティアーノに無茶な命令をしたり言うことをきかせるようになります。
一方、マンフレディの弟は大物政治家フィリッポ(ピッポ)の弱みを握りゆすりをかけますが、政治家とつながりがある裏社会が動き、オスティアのギャングの若きボス、アウレリアーノ(ナンバー8)がマンフレディの弟を殺害。
政財界では巨大な資金が絡むオスティアの大開発計画が進んでおり、これを裏で仕切るローマのギャングの伝説的ボス「サムライ」は、事態を収束させようとしますが、マンフレディとアウレリアーノ(ナンバー8)の抗争が始まってしまいます。
「サムライ」は結局、自分に大口を叩き言うことをきかない生意気なアウレリアーノ(ナンバー8)を暗殺しますが、抗争拡大のきっかけとなったアウレリアーノの情婦ヴィオラを殺し損ねます。
オスティアの開発計画の法案が通り、裏マフィアや汚職政治家の思い通りになりそうな時折、首相が突如辞任し、大物政治家フィリッポも失脚と汚職による逮捕されるだろうという流れになります。
一方のマンフレディも、セバスティアーノを虐げ続けたことが仇となり、セバスティアーノに不意を突かれ殺害されます。セバスは、父の仇をとったのです。
さらに伝説のギャング「サムライ」も、生き延びた情婦ヴィオラにアウレリアーノの仇として暗殺されます。
感想総括
マフィアと政治家の裏社会をテーマにした映画として、それなりに面白いです。登場人物はほぼ死んでしまいますので、主役が誰なのかははっきりしませんが、セバスとアウレリアーノとヴィオラの誰かかな!?
ギャング界で絶大な力を持つであろうサムライも恐れない、若く無謀なアウレリアーノには哀愁が漂いますが、どこかかっこよさが漂いますね。アウレリアーノは、愛するヴィオラを見放すことができず最悪の道を選んだのかもしれません。
アウレリアーノがサムライに殺されるシーンがあえてひいた構図になっていたのも印象深いです。
結局、悪党はみんな死ぬか捕まる感じなのでハッピーエンドのはずですが、死人も出ているので全くハッピーエンド感はありません。
あと、ヴィオラが暗殺にかけて有能すぎますよね・・・。
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