少子化対策・効果のない子育て世帯へのバラマキを続ける自民党

子育て世帯へのバラマキは無意味

少子化対策として、出産一時金の増額など様々な税金のバラマキを続ける自民党政権。

ここ20年、少子化対策として、出産育児休暇の拡充や補助金のなど出産・子育て世代への政策を実施してきている。
しかし、これだけの政策を行っていても少子化に歯止めはかかっていない。むしろ少子化がさらに進んでいる状況である。

理由は簡単なことで、育児へのお金のバラマキが少子化対策の根本ではないからである。

つまり、政府自民党は効果のない少子化対策を血税を使ってここ何十年実施していることになる。

少子化の原因と本質

そもそも、少子化の原因を正しく捉えていないと効果的な対策など考えることはできないのは道理である。

政府を含め一般社会はこの少子化の原因の捉え方に根本的な間違いがある。

子供を作らない理由に「お金がない」「お金がかかるから」という若者の声があると言う。
たしかに、そう答える若者は多い。しかし、その声の「情報」としての質と量を検証はされていない。

「お金が無いから子供を作らない」

すなわり条件として、「お金が無い」 →「子供を作らない」

まずは、この命題を検証してみる。

【命題の逆】:子供を作らないならお金が無い→ 偽

理由:子供を作っていないが、お金がある独身・家庭はいくらでもある。

【命題の裏】:お金があればこどもを作る → 偽

理由:お金があっても子供を作らない家庭がある。お金があっても独身がいる。

【命題の対遇】:こどもを作るならお金がある → (真→)偽

通常は、対遇は命題と同じく真(真実)になるはずですが、貧乏でもこどもを作っている家庭はいくらでもあるので「偽り」となります。

つまり、最初の命題自体が、「真実」ではなく「偽り」ということになります。

現実として、子供のいる家庭をつくるかどうか、何人産むかなどは、男女間の複雑な諸条件が関連する事項なため、「お金があれば子供を作る」なんて単純な命題は成立しないわけです。

そして、その間違った命題を元に、間違った少子化対策をしているわけですから、効果があるわけはないのです。

「お金がないから~」というのは、答えるの際の便利な方便で有って、全く嘘ではないが全くの真実でもないわけです。

つまり、子供が減る理由は、結婚相手がいない、結婚したいと思わない、子供はいらない、子供はひとりでいい、など人とそれぞれの価値観や置かれた立場によるものであって、政府の子育てへの補助(金)とは無関係の問題にあるわけです。

「お金もないしね~」っていうのは、いちいち細かな心情を答えてもしょうがないので適当に交わすぐらいの受け答えにすぎないのです。

少子化の本質は、個人の自由な価値観の行きつく先の自由な結果ということなのです。

子育て世帯への過度なバラマキは社会の不公正を生む

子供を作っている世帯に、なぜ子供を作ったのか聞いてみたとします。

「お金があったから子供を作りました!」

なんて答えないでしょう。

「子供が欲しいから作った。」

ただそれだけのことです。

そして、政府(自民党・公明党)の子育て世帯へのバラマキにより、たまたま欲しいから子供を作った世帯だけが得をします。

大半の世帯は、人生の流れの中で結婚したい人と出会い、子供を作っているだけです。そして、ぐうぐう少子化対策の支援で経済的に潤っているだけです。

もちろん、子育てにはお金がかかります。裕福でない家庭では政府による金銭的な助成で助かるでしょう。それは否定してません。一定程度の子育て支援は福祉政策としてもある程度理解できます。

ところが、少子化対策を名目に、より一層にお金をばらまくというのはただの子育て世帯優遇の愚策でしかありません。子育て世帯からの投票を得るための選挙対策のバラマキともとれます。

そして、そのように社会的に特定の層だけを優遇するような背策は不公平であり、社会的対立を生む可能性があります。

多くの人が重税で可処分所得を制限され苦しんでいまいます。

そんな中、自分たちの意志で子供を作った世帯だけが税金で優遇されるというのは反感を買うでしょう。

政府は、不正確な世論に流されるのではなく、税金を使う以上、より正確な事実認識と的確な政策の打ち出しを考えていただきたいものである。

少なくとも、少子化対策というのなら、2人目、3人目からの出産にインセンティブを付けることを当然とすべきでしょう。

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