木村花さん自殺の問題の本質は?

2020年5月、テレビのリアリティ番組に出演していた木村花さん(22歳)が自殺したことについて、メディアではSNSでの誹謗中傷問題を取り上げ、匿名で悪口が書けることが問題かのように報道しています。

私は、テラスハウスは見てないですが、木村花さんがお亡くなりになったことはとても悲しく、twitterかINSTAGRAMかで心無い酷い言動を送っていた人間たちにもあまりよい感情はありません。中傷をしていた人間は、やったことにそれ相応の報いを受けるべきだとも思います。

ただし、この自殺の問題の本質が「ネット特有の匿名での誹謗中傷」にあると言われると、それは違うのでは?と思います。

 

特定個人への匿名での誹謗中傷など20年前から普通にある

私がネットをはじめたのは、今から20年ほど前ですが、当時から芸能人やタレント、歌手、スポーツ選手などへの酷い誹謗中はいくらでもありました。

有名な大掲示板2ch(にちゃんねる)には、実況スレや晒しスレなどがあり、テレビ番組では放送中に該当スレに好意的なコメントから本人が知ったらぞっとするようなおぞましいコメントまで日常茶飯事で書き込まれていました。

有名人には有名税なんて言う人もいますが、有名人じゃなくただの素人でも、例えば読者モデル活動をしてる親子を2chの関連スレで母親や子供の容姿など中傷する投稿までも普通にありました。

もちろん、それを見て自殺した人が全くいないとも言えませんが、20年前から当間のようにネットに続いていた事象を、木村花さんが自殺したとはいえ、事の本質とは考えられないのです。

 

自殺の主因はリスク管理の問題、関係者の危機意識の無さ

もともとテレビなどに出演すれば、その人に負の感情をもった人間がネットに悪口を書き込むことは、それがいいことではありませんが、ネット上では当然あることです。

特に、今回のような出演者のメンタリティを起伏を視聴者に売りつけるリアリティショーの様な番組は、特定の出演者に反感をもった視聴者がネット上で誹謗中傷をして感情を晴らすという可能性がより強くなることは容易にわかることです。

かっての有名人などへのネットでの誹謗中傷は、公開されているとはいえ、ある程度知っている人しか見ない2ちゃんねるの掲示板などでした。

なので、誹謗中傷は必ずしも本人が見るとは限りませんでした。

ところが、現在は有名人から一般人までtwitterなどのSNSアカウントを持っています。

かっては、どこにあるかもわからないネットのどこかでなされてた誹謗中傷が直接本人のSNSに流れます。

今回の木村花さんもそうだったと思われますが、SNSをずっとチェックする人なら、毎日毎時間、スマホの通知音が鳴り、自分への誹謗中傷の内容がスマホの画面に表示されます。おそらく、とてつもなくショックをうけていたのではないでしょうか(考えるとせつないですが・・)。

集団からひどい誹謗中傷を集中的に受け続けて、それを真正面から耐えられ人はほぼいないでしょうね。

これは、ひろゆき氏が番組で言っていましたが、イギリスではリアリティーショー番組の出演者が数年間で4人も自殺したそうです。

 

SNS中傷自殺を防ぐ解決策

今回、木村花さんが自殺をせずに済む方法はありました。

木村花さんは、自分のパーソナルが批判されやすいリアリティショーに出演し、番組制作側も、出演者の感情表現が大きくなることを期待しています。これは最初から設定されていた客観的な状況です、番組内容から本人への人格攻撃、誹謗中傷が起きることは最初から容易に想定されいるのです。

そして、木村花さんはSNSを直接個人で管理している。

ならば、番組関係者や事務所の関係者などは、木村花さんを守るために、番組放送期間はSNSを一切しないようにするようアドバイスや管理するべきでした。これはテレビ局側のリスク管理でもあります。

仮に禁止できないにしろ、状況を常に確認し、カウンセラーなど専門家のアドバイスやフォローを入れてあげるようにすべきです。

若いタレントやアイドルで、SNSを事務所などが管理にしているのは、さまざまなリスク管理のためです。

木村花さんは若干22歳、まだまだ社会事象への経験も少ないです。

今回は、誹謗中傷から本人が自殺する因果の間に割り込む周りのフォローが無さ過ぎた、それが今回の事件の本質のように思います。

気づかずに何もできず、死を心から悲しんでいる周囲の方に言うのは酷ですが、やはり木村花さんを救えたのは、周囲にいた大人の方々だけだったのではないだろうか。

 

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