子供の数が増加している東京都
少子化が確実に進む日本、毎年子供の数の減少がニュースで報道され、東京は毎年出生率が低いと報道されています。
東京は子供を育てにくい場所という認識が国民の中で共有されている状況です。
ところが・・・。
実は東京の子供の数は毎年増えているのが事実です。
統計上も10年前より、3万人も子供が増えています。
【東京都人口統計・20歳以下人口】
2015年 53,193人
2020年 54,072人
2025年予想 55,365人
【東京都人口統計・夫婦と子供世帯数】
2015年 25,588世帯
2020年 25,798世帯
※データソース:https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/syosoku/sy-data.htm
ではなぜ東京は出生率が低いのか?
それは、東京への未婚女性の流入が多いため、子供が増えていても未婚女性の増加の関係で一人あたりの結婚適齢期の女性の出生率が下がる=「低い」という計算になるだけのことなのです。
逆に言うと、若い未婚女性が都会に流出する地方は出生率が上がりやすくなります。
今までさんざんマスコミが流していた、東京は出生率が低い=東京は少子化が酷い=都会は子育てがしにくい!といった帰結は事実誤認、ミスリードという結論になります。
東京で子供が増えているのなら、その点だけを取りだたしてあえて言うなら、「都会は子育てしやすい環境」とさえ言えなくも有りません。
しかし、政治家がこれまで、東京の子供は増えている!と言っていた政治家はいましたか?
さんざん少子化対策を叫んできたこの20年、「東京は子供が増えていた」。こんな事実認識の共有さえあやふやな中で効果的な少子化対策など行えるわけがない。
現実、政府は「少子化担当大臣」という役職を置いて対策をしているように見せかけているだけで何ら効果的な対策は打てていない。
東京で子供が増えているのは、東京の人口増、結局のところ都会=仕事・お金がある場所の方が生活しやすい、子供を作りやすいという社会の実情を即した結果に過ぎません。 夫婦共働きがあたりまえになってくれば仕事が多い場所が好まれるわけです。
政府が少子化対策を声高に叫び中、10年以上かけても成果を出せていない結果を見れば、少子化担当大臣の無成果は、ただの大臣手当の泥棒と非難されても致し方ないでしょう。
なお、東京でもこの先に子供が増え続けるわけではなく、いずれ適齢期女性数の絶対的減少から、子供の数も減少に転じることとなるでしょう。
少子化対応への個人的所見。
では、少子化対策をどうすればいいのか?
何ら政治的責任を負わいない1私人の考えに過ぎませんが、こう考えます。
子供を産むか生まないか、結婚するかしないかは個人の自由です(憲法の保障)。
独身税など結婚や出産者の優遇策を露骨に進めることは、立法府の裁量を逸脱し合理性を書くため憲法の定める平等原則違反(14条)となります。
したがって、日本社会で現実的に生じている非婚化の流れを政策で止めるというは結局不可能です。
では、個人の自由意思から生じている非婚化の流れの社会的情勢を変えれるのか?
ここからはもはや、人間の本質論レベルの話になりますが、
問題は非婚化です。
もし男女が結婚なりツガイで生活をすることが人間にとって掛け替えのない本能的なものだとしたら、いずれは非婚化の揺れ戻りで結婚率も増えてくるでしょう。
しかし、変遷する人間の生き方の中で必ずしも結婚(ツガイ)が本質的なものではない(本質ではなくなった)としたら、このまま非婚化が進んで行くでしょう。
いずれにしろ、今の適齢期世代の男女の結婚観(結婚相手感)は、お互いのミスマッチが修復し得ないレベルになっています。非婚化に歯止めががかるとしても世代移行による結婚観の刷新を前提とするため、少なくとももう20年はかかることになるでしょう。
#少子化 #非婚化 #出生率 #少子化対策
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