2016年1月に無抵抗な一般人を警官(ブレイルスフォード-Philip Brailsford)が射殺した事件で、陪審員裁判の結果、この警察官は無罪となりました。
※閲覧注意。警官のビデオに記録されていた実際の射殺映像映像です。
正直見た感想は、アメリカの警官無茶苦茶やな、というのが第一にあります。
なお、客観的な事実としては、この殺された男性は、仕事上で使う空気銃をホテルに持ち込んでいました。それを室内で仲間に見せる際に、窓から外を狙う仕草をして、それを誰かに見られ通報され警官が来ました。射殺された際に銃などの武器は一切携帯しておらず、映像のとおり警官に指示に従っていました。出張でホテルに来ただけで犯罪の形跡もなく、無実でした。
そして警官は最低5人はこの現場にいて、男性に銃を向けたり警戒しています。別角度から撮影された映像が下記になります。最後に警官が4人写っているので、撮影カメラの警官と合わせて5人です。
この一連の射殺の映像に対してネットでの意見は、
アメリカの警官は恐ろしい!被害者がかわいそう。
というのが多い一方(日本人の環境から考えればそうなるだろう)、
銃社会アメリカでは、一瞬の油断が命取りになる。怪しまれる動きを少しでもすれば撃ち殺されてもしょうがない。
この被害者は、腰に手を回す動きをしたから殺されても自業自得だ!銃社会ではない日本人にはわからない感覚だが、銃犯罪で多くの警察官がなくなっているアメリカでは当然の射殺だ。
という意見がちょこちょこ出てきます。
なるほど、アメリカの銃社会の緊張感やらを鑑みれば、怪しまれる動きをするのがまずいというのは、想像すれば理解できてきます。
ですがこの動画の場合・・・。
射殺までの被害者が警官の指示に従っている時間がかなりありますよね。
銃を持ってなかったのは結果論で、本当に武器を後ろに隠していたなら、警官が逆に殺されていたかもしれない!という意見はわかります。
だったら・・・・。
なんで最後に警官が「こっちに這ってこい!」と緊張を高めておいて、狼狽した被害者の動きで射殺なんですかね???
警官は二人。容疑者は言うとおり床に這いつくばっている。急ぐ必要はない。増援を呼ぶ余裕もある。
被害者が両手を床につけている伏せている時に、もう一人の警官が確保すればいいですよね?
それか、
「両手を挙げたまま後ろを向け!手を後ろに回したら射殺するぞ!」
って言えば済む話ですよね??
怪しい動きをしたから射殺されたのがしょうがない以前に、その前に安全に確保できる状況はいくらでもあったじゃない?というのが私の考えです。というかそうですよね。
そんなに腰に武器を隠していると警戒しているなら「後ろを向け!」でいいじゃない?
なんで、後ろを向かせないでいて、最後に手を後ろに回したから危険!射殺!!!なの???
その確保の方法の不手際感がどうしても腑に落ちない。
「壁に両手をつけろ!手を離したら撃つぞ!」でいいじゃない?
それで両手を離して撃たれたのなら(状況から撃つ必要ないと思いますが)。まあしょうがない事なのかな・・・、とは思えますが。
なんか、警官も冷静さがなく、ただただの恐怖心・警戒感だけで射殺してしまっている感が否めない。つまり、警官側のとった方法に落ち度があったということです(被害者が最後に手を後ろに動かす挙動をした以上に)。
なお、奥に仲間がいるかもしれないから確保できないという意見もありますが、この男を殺してから、対して警戒もなくドアの前でカードキーをがちゃがちゃやってますよね。別角度動画では、射殺後に銃を構えながらですが普通に進んでいます。
また、ラスベガスの銃乱射事件(2017年10月)の後の警戒感・緊張感があるのでの、殺された男性が軽率だったという人もいますが、この事件が起きたのは2016年1月なので、ラスベガスの乱射事件よりも以前に起きている話です。
しかし、この警官も無罪。
悪気はなかったとはいえ窓から銃口を外に向けてしまった、それをたまたま見られて通報された。警官は手の動きを警戒していたのに、動転して不意に手を後ろに回してしまった(おそらく、ズボンがずり下がるかなんかで不意に手が動いてしまったんだと思いますが)。いろいろな事情が重なって起きてしまったこと不幸な事件なのかもしれません。
アメリカの銃問題は、何の罪もない人間がほんの不注意だけで殺される、警官に銃を向けられ恐怖心から不意に動いてしまった動きで殺される。これからも何百年もそんな事件が起き続けるわけです。
混乱の中、ふと自分は怪しくないことを示そうと、ポケットの身分証に手を動かしてしまった→射殺・・・。
そんなに警戒するなら、銃案件で出動した警察官は、完全防弾スーツとか作って着たらいいんじゃない?誤射とか悲劇が何度も繰り返されているのに、そういう対処法は生まれないのだろうか?ドローンやラジコンカー使うとか、本気になれば警官が撃たれないような安全確保装置はいくらでも考えられそうですけどね。
少なくともこの事件を教訓に同じような不幸が起きないような対策は考えてもいいんじゃない??
ちなみに銃社会についての私の考えですが、
「銃があれば身を護れる??」
歴史的な経緯があるためいたしかなたい点はあるにしろ、銃の無い(銃保持禁止)社会を知らないアメリカ人は、銃によって殺される命(犠牲)の方が多くなることを学ぶことは一生できないのでしょう。
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